Transactional Analysis,TA 交流分析
You cannot change others or the past.
You can change yourself and the future.
本当の知識とは、言葉を知っているということよりもどのように使うか知っていることである。
True knowledge is to know how to act rather than to know wonrds.
Eric Berne
交流分析の哲学
交流分析人間が本来持っている能力を肯定的に捉える次の三つの哲学に基づいています。
◆人は誰でもOKである
行動は受け入れることができない(not OK)であっても、人間の存在までは否定せず尊重する(OK)
◆誰もが考える能力をもつ
人は誰でも、その年齢や立場に応じた考えで行動する 各人の考えを一人の人間として尊重する
◆人は自分の運命の決定権を持っていて、 その決定は自分自身で変えることが出来る
たとえ誰かに命令されたとしても、困難な状況でもどう行動するか決定したのは自分
その決定が不快で不合理であるなら自らの決定を変えるのも自分
自分のことは自分で選択する自律的な生き方を目指します
交流分析とは
TA・Transactional Analysis 一般向けの心理学として誕生
アメリカの精神科医エリック・バーン(1910~1970)が1950年代後半に創出した個人の性格理論と治療体系です。
精神分析の口語版とも言われ平易な言葉と図表を使っているのでとても解り易く、治療の場以外でも活用されています。
外側から観察できる行動と内側で体験していることを併せて考えられています。理論がとても分かりやすく心理学の入門に向いています。
家庭・職場・学校など人が交流する場での人間関係の改善、自己探求、行動変容のツールとして利用できます。
交流分析の特徴
4つの分析3つの理論
★自我状態…こころの仕組みと働きの分析
★やりとり分析…交流パターンの分析
★人生脚本…生き方の分析
★心理ゲーム…いつもの不毛なやりとりの分析
★人生の基本的立場…自分と他者の関係 生き方の基本
★ストローク…こころの栄養 人への認知
★時間の構造化…時間の使い方
自律と気づきの心理学
コミュニケーション、発達心理学、心の状態、自己成長など系統的な理論構築の本格的な心理学
しかも、図表と分かりやすい言葉で理論を説明しています。
TA交流分析は
人間関係をもっとよくしたい時、自分の人間関係のクセや思い込みに気づくツールです。
自分らしく生きていないと感じている時、自分を分析できるツールです。
自分はどんな特性があるのだろうと思った時、図や表で確認できるツールです。
自分の生育過程を振り返り人生のテーマに気づき、もっと自分らしく生きたいと思った時にどんな行動をとったら良いのか客観的に考えることができるツールです。
理論とワークの紹介
交流分析の特徴の一つは外側から観察できる具体的な行動からその内側、心理的な部分を理解する理論があるということです。ここでは日常の中で感じる生きにくさやうまくいかないクセを紐解く理論とワークを一部ご紹介します。
自我状態 ego state
交流分析の基本 自我状態 心の3つの在り方と5つのキャラクター
私たちの心の状態は3つの在り方があります。
◆parent P 過去に養育者などから取り入れたデータの思考・感情・行動のパターン
◆adult A 現在の状況の情報収集と判断 自主的な思考・感情・行動のセット
◆child C 10歳くらいの自分の体験を再現する思考・感情・行動のパターン
この3種類の自我状態を5つに分けてグラフ化したものがエゴグラムです。
心的エネルギーは常に移動していますが自分に馴染み深いエネルギーの配分があります。
同じ場面でも、常識的な行動を取ろうとする人、常識や感情より適切な行動を取ろうとする人、または感情的に振舞う人というように個性的な行動を見せます。
このような行動特性をグラフにして可視化したものがエゴグラムのイメージです。
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ドライバー driver 駆り立てるもの
自分を不自由にする呪縛的な無意識のメッセージ
社会で生きていく上で大切なルールや価値観など養育者から発信され自分が受け入れ取り込んだもの。
無意識に「〇〇しなければならばい」と駆り立てられるように感じること
ストレス状況下でほとんど考えることなく自動的、反射的、無意識の反応。プレッシャーがある、不安を感じた場合は過剰になっていきます。
あなたを駆り立てる5つのドライバー
1.完全であれ(Be Perfect)
具体的な言葉「ちゃんとしなくては」「きちんとしなくては」
2.他人を喜ばせろ(Please Others)
具体的な言葉「人前では笑顔で!」「人を不機嫌にしてはいけない」
3.努力せよ(Try Hard)
具体的な言葉「何が何でも頑張らなくては」「一生懸命に!」
4.強くあれ(Be Strong)
具体的な言葉「弱みをみせてはいけない」「感情を出してはいけない」
5.急げ(Hurry Up)
具体的な言葉「早く早く」「ちゃっちゃっと!」
複数のドライバーが該当する場合もあります。むしろほとんどの方は複数のドライバーが絡みあい不自由な辛さを感じているのではないでしょうか。
自分を不自由にする無意識の思い込み、囚われに気づき解決をサポートする。自律した人生を送るための理論が交流分析には沢山あります。
5分でわかる性格傾向!駆り立てられるあなたの生きクセ
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ラケット感情 racket feeling
いくら感じても表出してもスッキリしないニセモノの感情
幼い時に、親の愛情を得る手段、親に気に入られようとして形成された条件反射的な感情です。成長しその後の人生でも持続します。
自分にとっては馴染み深い、自分らしい感情ですが無意識に反応しますので自分自身では気がつきません。幼少期に身につけた本能的感情的生活の歪みの習慣化。
スッキリしないこんな場面
◆ストレスを感じると怒鳴ったり相手を威嚇するような態度をとるがその後でモヤモヤする。
◆失敗を指摘されると泣いてその場を乗り切るがが後でスッキリしない。
◆自分にとって辛く苦しい出来事を笑って話す。
◆愛想笑いがやめられない
◆ストレスが高まったり、深刻な場面でニヤニヤしてしまう。
いずれもその場にそぐわない感情の表現で、その後の人間関係に悪影響を及ぼし信頼を失うこともあります。
感情にはエネルギーがありその場で本等に感じていること無視し続けるとエネルギーが溜まり、別な場面であふれ出る場合もあります。
ワークシートでわかる性格傾向!ニセモノの感情
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